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JIS T9251-2001 規格

JIS T9251(視覚障害者誘導用ブロック等の突起の形状・寸法及びその配列に関する規定)は2001年に制定されました。それ以前には様々なタイプの点字パターンが採用され、現在はJIS 規格と規格外のものが混在している状態です。しかし、既存の視覚障害者誘導用標示の全てを早急にJIS規格のものへ交換するのは困難であり、しばらくは混在の状態がつづくと思われます。

下記にJIS T9251-2001の規格の概要を説明します。

● 視覚障害者誘導用ブロック等の突起
視覚障害者に対して、前方の危険の可能性もしくは歩行方向の変更の必要性を予告すること又は歩行方向を案内することを目的とし、靴底や白杖で触れることにより認知させる点状又は棒状の突起(突起断面形状はハーフドーム型のもの)。

● 警告ブロック(点状突起)  
☆ 注意を喚起する位置を示すための突起。配列は並列配列とする。
☆ 点状突起を配列するブロック等の大きさは30cm(目地込み)四方以上。
☆ 点状突起の数は25(5×5)点を下限とし、ブロックの大きさに応じて増やす。
☆ ブロック等を並べる場合、継ぎ目部分の点状突起の中心間距離はb寸法より10mmを超えない範囲で大きくしてよい。
記号
寸法
許容値
a
12
+1.5〜0
a'
a+10
b
55〜60
c
5
+1〜0
   
● 誘導ブロック(線状突起)  
☆ 移動方向を指示するための突起。突起形状は棒状であり、その長手方向が移動方向を示す。
(小判型線状突起というものもありましたが、点状突起との区別が付きにくくまた、線状突起に求められる方向性が判別しづらいなどの点から、JIS規格からははずされました)
☆ 線状突起の本数は4本を下限とし、ブロックの大きさに応じて増やす。
記号
寸法
許容値
a
17
+1.5〜0
a'
a+10
b
75
c
5
+1〜0
d
270以上
d'
d+10

※ ハーフドーム型とは?
線状及び点状の突起(靴底との接地面)が平面になっているもの。突起上面と斜面との交差角にを持たせてつまずきや角の欠落防止、製造上の便宜を図るなどの場合には、角のRは2mm以下とする。
(以前はドーム型とハーフドーム型がありましたが、ドーム型は滑りやすく、また足裏に与える刺激も強いことから、JISでは採用されませんでした)
ハーフドーム型
ドーム型

※ 並列配置とは?
点状突起の配列方法のひとつで、最短距離の突起どうしの中心を結ぶ線が、ブロック等の外縁と平行になるように配列されているもの。
(以前は並列配置と千鳥配置がありましたが、その2つの識別率が低く、配列法の違いによった異なるメッセージを伝えることが不可能であることなどから、JIS規格制定時に並列配列に統一されました)
並列配列
千鳥配列