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ドーロガード工法の概要

 ドーロガード工法とはMMAモノマーを主成分とするメタクリル樹脂モルタル「ドーロガード」と、浸透性メタクリル樹脂「パーミタイト」の組み合わせ、土木構造物の補修や補強、耐久性の向上を行う工法です。

 これに用いられる材料は常温下で迅速に硬化し、強靱な機械物性と優れた耐久性を示すため、土木建築の現場において、「埋める」「塗る」「接着する」などの手段により、「強化する」「修復する」「賦形する」「保護する」「美しくする」など、さまざまな用途に応用することができます。

 ドーロガード工法では、用途に応じて様々な材料が用意されていますが、大別して下記の3種類の商品群からなり、これらを組み合わせる事によって様々な用途に使用する事ができます。。

○材料○
 

商品名

一般名称

ドーロガード
工法の材料
パーミタイト 常温重合型メタクリル樹脂プライマー
ドーロガード樹脂
ドーロガード骨材
ドーロガードキット
常温重合型メタクリル樹脂モルタル

パーミトップ

常温重合型メタクリル樹脂トップコート

 メタクリル樹脂は、アクリル樹脂の一種で、有機ガラス等に使用されているアクリル樹脂はほぼ「PMMA=メタクリル酸メチルポリマー」です。この樹脂の本来の特徴は高い透明性と耐候性にあるため、プラスチックの女王と呼ばれ、第2次世界大戦以前から航空機の風防ガラスとして使用されていました。

 この樹脂はシロップ(モノマー)状態のものを、任意の形に、しかも常温〜-30℃の低温下でも迅速に硬化させることが出来るという特性をもちます。このため、樹脂モルタル用のバインダーとして極めて優れた機能を発揮します。

○特徴○
早い メタクリル樹脂は1時間以内(-15℃〜+35℃の温度環境)で硬化が完了するので養生時間が短く、交通規制時間が短縮できます。
強い 粘弾性特性を持ち、交通荷重のような衝撃荷重に効果的に作用します。

長持ち

耐摩耗性・耐候性が高く、紫外線、水分、急激な温度変化や、酸、アルカリ塩分などへの耐薬品性に優れています。

 ドーロガード工法は、このメタクリル樹脂の持つ、迅速硬化性と、硬化物(ポリマー)のもつ強靱性、耐候性、耐薬品性を土木建築用途に応用したもので、以下のような用途に適用できます。

○主な用途○
コンクリート舗装への適用 ・コンクリート舗装表面への耐摩耗層の形成
・コンクリート舗装におけるわだち掘れの補修並びに段差の修正
・新交通システム、モノレール等、軌道表面の薄層舗装、表面強化
橋梁床版への適用 ・コンクリート床版損傷部の補修
・コンクリート床版の防水及び鋼床版の防錆
・橋梁伸縮装置の嵩上げ

舗装の緊急補修材

・アスファルト舗装、コンクリート舗装、RCCP舗装、半剛性舗装、橋梁伸縮装置等の緊急補修

一般構造物への適用 ・速硬性を必要とする各種コンクリート構造物の補修
・各種コンクリート構造物の欠損部断面修復、凍結融解対策、塩害対策
排水性舗装への適用 ・排水性樹脂コンクリート
・排水性アスファルト舗装表面の強化